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第4回塗絵コンテスト「秋の塗絵祭2006」に多数のご応募ありがとうございます。厳正な審査の結果、応募総数275点の中から以下の12作品が入選いたしました。審査委員長の総評および選評とともにご鑑賞ください。
【総評】塗り絵アドバイザー・山越 達夫
「花一辺倒から脱却して大作に挑戦する方が増え、西洋画の作品が飛躍的に増えました。いきおい植物画で入選するには、より高い完成度が求められ、花こそ実力を問われるジャンルとなりつつあります。使用画材が色鉛筆から水彩やパステルへと多様化するにともない、線にとらわれずに塗る方も多くなり、個性豊かな作品が集まりました」
【協賛企業のコメント】
◆ ステッドラー日本(株)
「一つ一つ個性のある作品を拝見する機会をいただくのは、いつもながら楽しいことです。幅広い世代の方々に手軽に楽しんでいただけていることを改めて実感した次第です。画材の特性を良く理解された作品が多く、レベルも上がり、審査員泣かせの作品が多かったのも今回の傾向でしょう」
◆ 技術評論社 書籍編集部
「コンテストでは、“塗り絵を心から楽しんでいる”数多くの素敵な作品に出会うことができ、大変うれしく思います。水彩色鉛筆での繊細で丁寧なタッチ、画材を上手に組み合わせる工夫、線にとらわれない自由な描写など、個性が素直に表現されることに驚きました」

高知県 深田 治幸さん
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作品名
「紫陽花双鶏図」
(伊藤若冲)
選評
色数が多いわけではないのに、色のバリエーションに富んだ大作です。たとえば同じ黒でも、鶏の尾は最大限に濃く、腿の部分は柔らかくと、色鉛筆の筆圧を変えることで強弱をつけ、なおかつ全体に落ち着いたトーンでまとめています。画材のパワーではなく塗り方によって見せる絵に仕上げた点を高く評価しました。 |
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東京都 岩井 亮さん
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作品名
「読書する少女」(ジャン・オノレ・フラゴナール)
選評
まず目を引くのが、少女の肌の柔らかな色調。読書に没頭する穏やかな表情がよく描けています。この方は明暗の境目の処理が上手で、顔の近くだけわざと背景色を淡くしたことも効果的。髪の毛やクッションに注目すると、下絵の輪郭を生かしつつ線に振り回されず、自分の感覚で立体感を作っているのがわかります。 |
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兵庫県 中垣 彩子さん
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作品名
「踊り子」(P・オーギュスト・ルノワール)
選評
塗り重ねがむずかしいソフトパステルとセミハードパステルを駆使した意欲作。モノトーンの背景の中に青い層があったり、複雑な混ぜ方をしていますが、全体のトーンが崩れていないのが立派です。塗り重ねで線が消えても自分で描く力のある方なのでしょう。髪の毛や瞳など細かい部分もていねいに仕上げています。 |
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東京都 浜田 正子さん
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作品名
「ガーデンチューリップ」
(ピエール・J・ルドゥーテ)
選評
奇抜なことは何もしていないのに、目を引きつけるのは、油性色鉛筆の色味と特性を生かした塗り方のたまものでしょう。鉛筆の流れに気を使い、よく見ると、赤い花に茶色でかすかな陰影をつけたり、茎を黄色で下塗りしたりという細かいワザも効いています。基本的な塗り方で勝負した“塗り絵の原点”という感じの作品。 |
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東京都 すみれさん
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作品名
「ひなげし」(クロード・モネ)
選評
水彩、水彩色鉛筆、ポスターカラー、クレヨンと多様な画材を使っていますが、色の選択と配置がうまく、調和のとれた絵になりました。白い雲に黄やグレーを足すことで過不足ない影がつき、晴れた日の雰囲気がよく出ています。花畑はふわふわした印象に、一方、木々は縦の線でシャープにと、タッチの使い分けも上手です。 |
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東京都 尾上 ルリ子さん
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作品名
「ロサ・ガリカ・ヴェルシコロール」
(ピエール・J・ルドゥーテ)
選評
細部まで手を抜かない人柄がかいま見えるような作品。すべての花びらと葉脈を均質に仕上げた丹念さに頭が下がります。原画をよく観察し、色の重ね方で光と影を表現しようとした努力が、仕上がりの美しさに表れています。ピンクにオレンジを混ぜたことで、色鉛筆でもアメ細工のような光沢のあるバラになりました。 |
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大阪府 中西 芳光さん
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作品名
「東海道五十三次 府中」(歌川広重)
選評
1枚の絵にも色を混ぜるべき部分とそうでない部分があります。この方はその使い分けが的確なので、いつも“いさぎよい”印象の画面が仕上がります。圧巻は水面のグラデーション。原色に近い青や緑味を帯びた青を織り混ぜながら色が濁っていないのが見事です。鉛筆の方向が一定しているため、いっそう色の美しさが際だちます。 |
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京都府 尾崎 恵さん
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作品名
「蛇使いの女」(アンリ・ルソー)
選評
草木や動物を濃い青、紫、紺で縁取ることにより、暗いなかにも色彩の饗宴がある森になりました。原画より鮮やかな黄とオレンジのグラデーションもきれいです。「混ぜる」のではなく「隣り合わせる」塗り方で色鉛筆本来の色を生かしています。色数豊富なセットをお持ちなのでしょうが、存分に使いこなしているという印象。 |
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東京都 桜さん
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作品名
「チャボリンドウ」(ピエール・J・ルドゥーテ)
選評
ポスターカラーのチューブから出たままのような色を使いながら調和のとれた絵になっているのが見事。いい意味で“毒のある”色の配置は、昨日今日偶然に生まれたものではなく、長い間に培われた独特の色彩観なのでしょう。たぶん変えようとしても変えられない配色のルールが、ご自身のなかに確立されているのでは? |
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東京都 日野 和子さん
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作品名
「真珠の耳飾りの少女」(ヨハネス・フェルメール)
選評
肖像画は瞳の描写に絵1枚ぶんのエネルギーを注ぐものと言います。この塗り手はその点、正しい取り組み方をしていると言えるでしょう。塗り込んだ背景も含めてフェルメールの光の感じがよく出ています。ポスターカラーやガッシュなど厚塗りできる画材も採り入れると、きっと飛躍的に表現の幅を広げられる方です。 |
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兵庫県 佐伯 祥治さん
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作品名
「落穂拾い」(ジャン・フランソワ・ミレー)
選評
徹底した混色と、紙が“てかる”ほどの塗り重ねによって、色彩のリッチさが半端じゃない塗り絵です。青い帽子や白いシャツの影を紫で描くなど、安易に黒を使わなかったことで、アクや濁りのない色の層ができあがりました。ミレーの原画も制作当時はこんな風に鮮やかだったのかもしれないと想像させてくれる作品。 |
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三重県 山門 和美さん
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作品名
「フォリーベルジェールのバー」(エドゥアール・マネ)
選評
白いガッシュを後から重ねるなど、なかなか挑戦しにくい手法を採り入れたり、複数の画材を上手に組み合わせています。女性の頬の赤みや腕の陰影、カウンターの表面やクリスタルなどの白の“汚し方”も巧み。「粗め」のタッチが決して「乱雑」にならず、全体にバランスよく溶け込み、原画の雰囲気を伝えています。 |
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【入選者への賞品】
以上12名の方には、入選賞品として、作品を挿し絵にした2007年版カレンダー、各種画材、教本(DVD付き)、そして特大塗り絵などを詰め合わせた「塗り絵上達キット」が贈られます。(写真右参照:カレンダーは見本です。実際の賞品とは異なります)
今回惜しくも選外となった作品にもそれぞれ違った魅力があります。
全作品をじっくりご鑑賞ください。 
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